顎関節の痛み
- 口が途中までしか開かない
- 口を開けようとすると顎関節や筋肉が痛む
- 口を開け閉めすると耳の穴の前で音がする
- 食いしばりの癖がある
- 硬いものを食べると顎・顔が痛い
顎関節症は日本人の2人に1人が経験すると言われ、ある意味、誰でも経験する病気とも言えます。
男女比では女性が多く、年齢は10歳代後半から増加して20~30歳代でピークを迎えて、その後は減ってきます。
あまりひどくなければ、特に処置をしなくても自然に良くなって痛み等がおさまることも多いようです。
しかし、実際のところは顎関節の異常は頭痛(偏頭痛)、めまい・耳鳴り、首・肩のコリ、腰痛や手足のしびれ、坐骨神経痛など様々な不調を引き起こすことも事実ですので、なかなか良くならない場合は、適切な処置をすることが大事です。
顎関節症の状態は次の4つに分類されています。
顎関節症の原因は?
以前は「顎関節症=噛み合わせの悪さが原因」という説が主流でしたが、現在では顎関節症の原因として世界的に認められている考え方は「多因子病因説」です。
「多因子病因説」とは、「寄与因子」と言われる要因がいくつも集まって負担が大きくなり、耐久力が限界を超えると不調が出るという考え方です。
顎関節症の代表的な原因
- 元々ある顎関節や筋肉の構造的弱さ
- 噛み合わせが悪い
- 歯の接触癖
- 精神的ストレス
- 打撲、転倒などの外傷
- 片側でのかみ癖
- 睡眠中の歯ぎしり
- うつぶせ寝
- 長時間のデスクワーク
等々が挙げられますが、これらの様々な寄与因子のうち、特に重要視されてる寄与因子が「歯の接触癖」です。
通常は口を閉じていても上下の歯は接触していませんが、顎関節症の方の多くは口を閉じている時に上下の歯が接触しているという癖があります。
最近では、この「歯の接触癖」があると、関節や筋肉に持続的な負担をかけることから、顎関節症を引き起こしやすくなるのではないかと考えられています。
顎の不調が気になる方が簡単に出来るセルフチェック
- すっと入る (1点)
- ほぼ問題ない (2点)
- どちらともいえない (3点)
- やや困難 (4点)
- 全く入らない (5点)
- 全くない (1点)
- たまにある (2点)
- どちらともいえない (3点)
- しばしばある (4点)
- いつもある (5点)
- いつもまっすぐ (1点)
- たまに曲がる (2点)
- どちらともいえない (3点)
- しばしば曲がる (4点)
- いつも曲がる (5点)
- 痛まない (1点)
- たまに痛む (2点)
- どちらともいえない (3点)
- しばしば痛む (4点)
- いつも痛む (5点)
質問の答えの合計が8点以上なら顎関節症の可能性が高いです。
(※ヘルスプレス もしかしたら顎関節症では?と不安になったとき簡単にできるセルフチェックと改善方法 / 大阪歯科大学附属病院 覚道健治院長より引用)
一般的な顎関節症の処置
- マウスピース(スプリント)による治療
- 電気治療や遠赤外線のレーザー治療
- 薬物療法(消炎鎮痛剤や筋弛緩剤の投与)
- マニュピレーション法(顎関節の関節円板を正しい位置に戻す手技療法)
- 外科的療法(関節腔内洗浄療法、関節鏡手術)
たちばな堂での施術
整体的アプローチ
- 全身のバランス調整
- 顎関節や顎関節に関係する部位の調整
顎関節症は顎関節だけに問題が起こっている訳ではありません。
なので、その前段階として、まずは身体の機能を高める調整をして、自然治癒力がしっかり働ける状態にしてから顎関節や関係する部位の調整を行います。
どうして顎関節に問題が生じているのか?その原因となっている箇所を調整することが大事になってきます。
また、精神的ストレスが強く関与している場合は、ストレス問題へのアプローチも行います。このように部分的な処置だけでなく、総合的に身体を調整します。
●日常の生活でのアドバイス
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- 顎関節に負担をかける動作を避ける
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- 片側噛みの禁止
- 頬杖やうつ伏せ寝の禁止
- 急いで口を開けない
- 簡単に出来るセルフケアの指導
顎関節症に対しては施術も大事ですが、日常生活の過ごし方のほうが更に大事です。
顎関節症の方は、顎に負担のかかる姿勢や動作を普段から無意識でやっているケースが多いです。
負担のかかる動作や姿勢をしないように自覚して頂くことが大事です。
セルフケアに関しては、自身で簡単に出来るいくつかの体操がありますので、指導いたします。